鉄板焼を導入するところも現われた

2012.01.08

ホテルの中には、フランス料理レストランを設けずに鉄板焼を導入するところも現われたのである。二〇〇六年には、鉄板焼の技術向上を目的にした日本鉄板焼協会が正式に発足している。では、鉄板焼はなぜ、人気を獲得し、定着するようになったのだろうか。鉄板焼は、日本人にとってみると、フランス料理のような堅苦しさを感じない業態である。しかも、魚介類や肉類、野菜と、さまざまな食材をたっぷり味わうことができる。目の前で料理人が調理してくれ、ときに会話を交わす楽しさも体験できる。

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この業界の先駆者的存在である藤岡重次は、もとはと言えば、戦後、肉好きの進駐軍関係者を相手に鉄板焼を始めた、と『私の戦後史』(一九八八年・株式会社グリルみその)で述べているが、いつの間にか、日本人の嗜好にぴったり合った業態として確立されるようになっていったのである。